先日、毎日進聞に佐々木泰造という方が「春過ぎて・・・」の歌の解釈を載せておられました。
従来はこの万葉集の持統天皇の歌は、眼前の風景を素直に読んだ叙景歌で、香具山に白い衣が干してあって、夏を感じるという風に、解釈するのが主流でした。
しかしそうではなく、
香具山にかかっていた春霞が消え、青空に夏雲が浮かび、あたかも天上の神が白い衣を干しているようだ。という解釈をされていました。
686年夫の天武天皇を亡くし、689年には天武との間に生まれた世継ぎの草壁皇子も亡くし、涙でぬれた喪服(白い衣)を干すことは愛する人を失った悲しみを乗り越えて進もうといする強い決意を表していたのだろうということです。
従来衣が実際に干してあるとすれば、藤原京から果たしてその衣が見えるか?ということも疑問が呈されていました。もちろん、神聖な香具山に誰が干すのか?どうして北西側に干すのか?といった疑問もありました。
しかしこの解釈だと実に素直に納得できます。持統天皇の気持ちも良く解釈できます。
ということで以降、この歌の解釈はこれで行こうと私は思います。
改めて思うに、歌の解釈は単にその歌を見て解釈するだけでも、もちろんいい歌はそれでもなお力を持っていますが、背景を知ることによって一層その歌の深みが増すものですね。
先週ぐらいから客足ががくっと、おちました。
例年の半分以下かも、大きなところは政府に保障を求めているようですが、
零細企業はじっと我慢するしかありません。
早く観光客が戻ってきてほしい。
可否茶座アカダマは昭和三年に開業したアカダマ薬局から産まれました。
私の祖父が開業し父が継ぎ今にいたりました。
今月5月31日を持って80年あまりの歴史に幕を閉じます。
ご他聞にもれず、いわゆる規制緩和の波にもまれ、町の酒屋さん、本屋さん、米やさんが次々と姿を消していくように、町の薬屋さんも姿を消していくわけです。
長年に亘るご愛顧、本当に有難うございました。
今日24日で終わりですが、後半はインフルの影響で参観者の出足がにぶったようです。
今日の日曜も人ではもうひとつです。
早くこのインフル騒ぎが収まってほしい。
先日、日吉館の建物が取り壊されるという記事が載っていました。
ご存知のない方も、もう多くいらっしゃるでしょうが、会津八一が長期に投宿し、鹿鳴集などの歌集を書き上げたゆかりの宿、そして戦後も奈良を愛する多くの文人、学者が投宿し、奈良における文化の中心とさえ言える賑わいを見せた宿です。
会津八一の関係もあり、戦後も早稲田の古美研などの関係者が多く滞在したことでも知られています。
女将の田村きよのさんは、その人柄を愛され日吉館のおあばちゃんとして、皆に親しまれていました。朝なかなか宿を出ない泊り客には何のために奈良に来たのかと、叱咤し追い出したのは有名な話です。アカダマはそのおかげ?もあり、朝、宿を追い出されたと泊り客のたまり場となり、今日は何処へ行こうかと、みなで相談する姿を良く見たものです。
その日吉館が取り壊されるのは、なんとも残念ではありますが、あの建物そのものより、日吉館を取り巻く人達の思いを何とか残すよすがとなるものを、なんとかしたいものです。
といって、具体的なアイデアはないのですが、最晩年とはいえ、日吉館に人一倍思い入れもある身として、なにか思案中です。
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