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さてその初代長家の子、忠家。
周防内侍の歌「春の夜の 夢ばかりなる たまくらに
かひなくたたむ なこそおしけれ」
(短い春の夜のほんの夢ほどの、はかない間のたわむれに、あなたの手枕を おかりしたばかりに
足っても何の甲斐もない浮名が立つでしょうが、それが残念でなりません)
2月の月の夜、二条院で夜明かしをした折、内侍が、枕があればねと小声でいったのを、大納言忠家が「これを枕に」と腕を差し入れたのに対して詠んだ歌ということですが、こうやってゲーム感覚で歌のやり取りを楽しんだ宮中の様子が伺える歌ですが、これが、定家のご先祖様の歌というのも面白いです。
ちなみに、この時、忠家は20代、内侍は70代であったとか。
ついでにもうひとつ、忠家の子忠俊。
祐子内親王家紀伊の歌
音に聞く 高師の浜のあだ波は かけじや袖の濡れもこそすれ
(うわさの高い、高師の浜のいたずらに立つ波はかけますまい、袖が濡れて困ります。名高い浮気なあなたの甘いおことばもうけますまい、泣きの涙で袖が濡れては困りますもの)
これも宮中での艶書あわせという、一種のゲームで歌われた歌ですが、このあいても中納言忠俊、ということで、百人一首の歌2首に、定家の先祖が絡んでいるところが面白いですね。
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