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本日12月4日の朝日新聞で奈良版にアカダマ閉店のことを取り上げていただきました。

ちょっと面映い感じですが、まあう、そはありません。

60年近くになれば、過去にはいろいろな人が来てくださいました。

新聞に取り上げるとなると、どうしても有名人ということになってしまいますが、いわゆる市井の人がお客さんの大部分です。

年に数度の人も、何年に1度の人も、ほぼ毎日の人も、多彩なお客さんに支えられて今まで営業できたことを、日々実感しています。

ただ記事にもありましたが、お客さんの質の変化というか、お客さんと店とのミスマッチというか、もちろん今のままの店がいいというお客さんも沢山いらっしゃいますが、世間ではそうでない人の数の方が多いようです。

いわば存在価値が薄れてきたということでしょうか。

それでも頑張るか、もう良いと考えるかですが、私も正直疲れました。

ここらでゆっくり休ませていただきます。本当に長い間ありがとうございました。

 

朝日新聞12月4日奈良版の記事です。

路地裏サロン 喫茶店さらば

2011年12月04日

写真

サイホンでコーヒーを淹れる大槻旭彦さん。店内には常連客の旅行みやげが飾られている=奈良市小西町

写真

店の入り口の看板は樹齢800年の春日杉を使っている

 ◆54年余 奈良市「アカダマ」今月閉店

 奈良市の老舗喫茶店「可否(コーヒー)茶座(ちゃざ)アカダマ」(同市小西町)が今月、店を閉じる。50年以上の歴史があり、多くの文化人らも集ったが、「喫茶文化の変化」などが閉店を決意させた。

 ◇「1人で時間潰すカフェの時代に」

 奈良市の小西さくら通り商店街から脇道を入った建物の2階。ソファやカウンターなど27席。クラシック音楽がかかり、昭和レトロな雰囲気だ。エプロン姿のマスター大槻旭彦(てるひこ)さん(66)が切り盛りし、忙しい時は妻のヨリ子さん(64)が手伝う。

 コーヒーは11種類、紅茶は32種類。ヒマラヤ産コーヒーにインドの香辛料で味付けした甘いシルクロードコーヒー(600円)といった変わり種もあるが、客の大半はブレンドコーヒー(420円)を注文する。豆を一粒ずつ選んで手回しの焙煎(ばいせん)機で煎り、サイホンで淹(い)れる。苦みや酸味が強すぎず、開店以来変わらぬ味だ。

 大のコーヒー好きだった父の故・陸朗(りくろう)さんが1954年、東向商店街で経営する「アカダマ薬局」のカウンターでコーヒーを出し始めた。3年後、本格的な喫茶店に模様替え。うどんが50円で食べられた時代、コーヒー1杯60円と決して安くはなかったが、にぎわった。「当時コーヒーを出す店は奈良でうちだけだったと思います」

 65年に今の場所に移転。旭彦さんは大学卒業後、商社で働いていたが、過労で倒れたのをきっかけに72年に店を継いだ。

 街にはセルフサービスのチェーン店やカフェが増え、昔ながらの小さな喫茶店の灯は消えつつある。「今は店の主人と会話を楽しむ喫茶店より、1人で時間を潰すカフェが主流。喫茶店の時代は終わった」。疲れを感じることも増え、閉店を決めた。

 閉店を惜しむ常連客でにぎわう。「皆さん、『長い間ありがとう』って。こちらが言わなきゃいけない言葉を言ってくださるので恐縮です」。営業は土・日・月曜の午前10時~午後6時。22日から最終日の25日までは毎日開ける。 

 ◇寺社関係者・文化人来店「会話だいご味」

 店は寺社関係者や文化人が多く訪れ、サロンのようだったという。

 春日大社宮司の故・水谷川忠麿(ただまろ)さんが常連だった縁で、店の看板は樹齢800年の春日杉を用い、鹿の角を飾っている。東大寺別当の故・上司(かみつかさ)海雲さんや芥川賞作家の故・森敦さん、朝日新聞で天声人語を書き、帝塚山学園長にもなった故・吉村正一郎さんも通った。写真家の故・入江泰吉さんは夫婦で訪れ、1時間ほどくつろいだという。

 東大寺別当だった故・北河原公典(きたかわらこうてん)さんはスーツにソフト帽を着こなし、週に2、3回は店に。お水取りの行でこもる時の様子などを聞かせてくれた。「お客さんとの会話で学ばせてもらえるのが何よりのだいご味でした」

 20年ほど前には世界的なトランペット奏者、故ニニ・ロッソさんが来日した際に訪問。「アカダマのコーヒーは世界一」とほめてくれたという。

 大槻さんは奈良まほろばソムリエの資格を持ち、奈良大学の通信教育部で東洋史や西洋史、仏教美術史などを学ぶ。「閉店後は学業に専念します。できたら大学院まで行きたいですね」

(根津弥)

 

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無題
さすがアカダマ、すごいですね!
結局閉店までにうかがうことができなくて、とても残念です。マスターも長年お疲れ様でした。
2011/12/05(Mon)16:08:47 Edit Top
Re:無題

譚さん、コメントありがとう。1年だけだったけど、譚さんと一緒にできたこと、とっておいい思い出でした。ありがとうございました、譚さんにとってはこれからが人生、頑張ってください。日本から応援しています。
マスター 2011/12/05 22:15
無題
いよいよカウントダウンですね。
私が伺う頃は、
混雑してしまうでしょうか。
21年前のマスターが参内されていたおん祭、
今年今からワクワクしています。
私にとって、
雅楽に直接触れてから初めてのおん祭です。
鴨媛 URL 2011/12/05(Mon)19:39:23 Edit Top
Re:無題
さすがに閉店が近付いた最近は結構混雑しています。ほんとにもうわずかです。
18日はアカダマで朝からソムリエのアカダマ会をしています。よかったら顔を出して下さい。
マスター 2011/12/05 22:18
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