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春日神社とその神を調べていけば、どうしても武甕槌神について調べなければいけません。

そして武甕槌神の記述は出雲の国譲りへつながります。

その国譲りは、私にはどうしても不思議なものに見えます。

何故、そんなに簡単に大国主は戦いもせずに国を譲るのか?

で、出雲の国について少し遡らざるをえません。

出雲はスサノオを開祖とする国です。

そのスサノオはイザナギの神が禊ぎをしたときに、アマテラス、ツクヨミ、と共に生まれます。

要するに、出雲王朝の祖先神スサノオとヤマト王朝の祖先神アマテラスは禊ぎによって生まれた姉弟です。

そしてアマテラスは高天原、ツクヨミは夜の国、スサノオは海原を支配せよとイザナギに言われますが、結局スサノオはその乱暴によって追放され、放浪の末、出雲に腰を落ち着け出雲王朝をうちたてます。

スサノオはイザナギが生んだ嫡男です。本来は当然葦原中つ国を支配していても不思議はないのですが、イザナギ、アマテラス、ニニギのヤマト王朝と、イザナミ、スサノオ、オオクニヌシの出雲王朝との2系統に分かれます。

さて、そこで国譲りの話が出てくるわけです。

高天原の言い分は、お前が治めている葦原中国は、もともとアマテラス大神の御子の治めるべき国である。

だから譲り渡せと言うのですが、これは実に理不尽な話です。

だから当然すんなりとは行きません。

2度の使者は失敗に終わり、3度目は武甕槌音神と経津主の両神が出雲の伊那佐の小浜という場所に来て、十握みばかりの剣を浜辺に刺し立てその上にあぐらをかいて、オオクニヌシに国譲りを談判します。

で、オオクニヌシとその子コトシロヌシは何故か、承知をします。

もう一人の子タケミナカタの神は少し抵抗しますが、最後科野の洲羽海まで逃げて降伏します。

この話、素直に納得できますか?

せっかく苦労して築きあげた出雲王朝を、これは本来私たちが治める国だからよこせ、といきなり言って来られて、、はいどうぞと差し出すわけです。

何か釈然としません。

 

 

 

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