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今回の見学会は、11時に近鉄南大阪線の藤井寺駅に集合して5時まで、ざっと10k強を
各古墳で講師の懇切丁寧な説明を聞きながらみっちり歩き回りました。

最初にに訪れたのが、駅の北側に位置する、津堂山城古墳。


陵墓参考地となって、陵墓に指定されていませんが、それは中世に城として利用されその形が大きく損なわれていることが、一因ですが、全長208mの堂々たる大古墳で、
4c後半の築造と考えられています。
明治の末年に地元の人たちが石槨の天井石を掘り出し、古墳外に持ち出されてしまいました。
最近になって天野氏はじめ関係者の努力で、あちこちからその天井石を回収され、それがこの古墳にふもとにあるガイダンス棟の前庭に実物が展示されています。
写真の文字が見える石もその一つで、神社の石碑として利用されていたものです。

後円部の一部のみが、指定されているため、自由に出入りでき私たちは今回はその古墳の上で昼食をとるという贅沢ができましたが、考えてみると、この古墳は間違いなく大王墓であり、大和や百舌などにある他の大王墓の古墳では考えられないことです。
古墳の上からは立地条件がよく観察でき、おそらく大和から進出してきたであろう、大和王権が地元の豪族たちの上に支配を確立したであろうことが立地からも確認できます。
その意味でも河内王朝は考えにくく、大和王権の支配がうかがえます。
また4c末の大王墓から考えられる天皇名は、おのずと絞られますが、いまだ定説とはなっていません。
名前は、いずれ発表されるであろう天野先生の論文を見ての楽しみとしておきます。
とにかく、こうした深いお話を聞きながら、古墳をめぐれたことは、今回の大きな特徴でした。
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