category:From マスター
こうして私のおん祭でビューは終わった。
17日はお渡りには出なくて、夕方、お旅所で行われる神事芸能を、少し見ながら、主に衣文方に回った。
といっても、片付けるだけみたいだけど。
来年は、ちゃんと座って吹きたいな。
できたら音頭もやってみたい。
来年から頑張るぞ。
雅楽をやり始めて、発見の連続なんだけど、改めて奈良が、お祭りの多いことに気がついた。
そして、お祭りに雅楽が付きもんだという事も。
年が開けたら、と言うか、大晦日に春日に行った。
参拝じゃない。
歳旦蔡という、1年で最初のお祭りの奏楽のため、明け方、まだ夜が開けきらない時に厳かに本殿で行われる。
これを皮切りに、春日でも毎月のように行事がある。
祈祷始め、それから我々の大事な舞楽はじめ。
二月には節分、三月には春日蔡、四月は水谷蔡、
五月は、菖蒲蔡で、演奏会と言ったように、毎月行事があり、そのたびに奏楽や舞楽がある。
それ以外にも他の社寺の行事に雅楽を奉仕するためにも出かける。
後、奈良にえらい人が来られたらその前で演奏したりすることもあるし、雅楽だけで東京や、京都やそれ以外の地方都市にも公演に出かけたりもある。
そんなわけで、プロじゃないけど、大忙し。
比較的自由が利く私たち学生は引っ張りだこというわけ。
おかげで、随分経験を積むことができた。
三管だけで演奏の場合は、必然的に音頭をやるし、太鼓を叩く事もある。
もう吹いてる途中で、どこかわからなくなることもなくなったし、度胸も付いた。
こうなってくると、ますます笛を吹くことが楽しくなって、練習も前以上に熱心にするようになった。
そして舞楽も楽しさを感じるようになってきた。
もちろん笛を吹きたくて始めた雅楽なんだけど、舞を始めてみると、観客の目はすべて舞いに注がれれて、管方は裏方、舞人が主役と言う感じになる。
私ってそんなに目立ちたがりのつもりはなかったけど、舞をすると、注目を浴びる快感というものを知ってしまったと言う感じで、くせになりそう。
そんなかんだで、舞の練習も一生懸命やったおかげで、最近は男の人と一緒に練習にいれてもらえるようになった。
それは良いんだけど,笹山さんは、「こら、なんで、そないに覚えが悪いんや、春野を見てみ」
なんて言うもんだから、ちょっとやりにくい。
だけど、私よりずっと前からやってる人でも、意外と舞いをしっかり覚えていないのには、少し逆の意味で驚いた。
こういっちゃなんだけど、私の方がずっと良く覚えてるし、覚えるのも早い。
それに、なんてたってマスターがついてくれてる。
マスターも左の舞をしてたみたいで、それもすべての曲が頭に入ってるというか、体が覚えてるのと言うか、どんなことを聞いてもちゃんと教えてもらえるので、私としてはものすごく助かる。
こうして笛も、舞も1年で随分上達した実感がある。
でも、今年の春の演奏会も、音頭は吹かせてもらえなかった。
年功序列ってやつかな。
舞いも男の人が優先見たい。
あ~あ、男だったら良かったのにな。
お母さんに言っても、「何言ってんの、1年ちょっとやっただけで、あつかましいで」なんて言われるし。
結局、ぐちるのはマスター。
「そら、上の人もいろいろ皆のこと考えなんしな」
「わかってるんだけど、舞もしたい、音頭もしたい」
「はは、大分欲が出てきたな、いいことや、そうでないと向上せえへん。ま、もうちょっと我慢し、きっと努力してたら報われるって」
そうだと良いんだけど、やっぱり男じゃなきゃ駄目な気もする。
「ああ~舞いで出たいな」
山中さんは、
「ふ~ん、私はそれほど出たいと思わへんけど」
「どうして?舞きらい?」
「きらいやないけど、どうせ覚えられへんし、練習もいっぱいせなあかんし、しんどいやん」「そうなんや、わたしはでたいけどな」
「奈美はそら覚えも早いしね、でも男の人と一緒に舞うのは無理ちゃう」
「どうして?」
「せやかて、ミックスって聞いたことないよ、
男は男だけ、女は女だけで舞うもんや」
「そやね、やっぱりそうやね」
なんかやっぱり、それぞれ考え方も違う。
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