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ここで少し時代が戻ります。

光明皇后が聖武天皇の妃として迎えられた時、時の元明天皇が、かの不比等の娘であるからくれぐれも粗略にせぬようと首皇子に念を押します。

これは文字通りの功臣不比等の娘だから大切にせよと言う意味ともうひとつ、元明天皇に危惧がったからです。

というのは、県犬養広刀自の存在です。

広刀自は名前から言って三千代の一族です。

当然首皇子の後宮にはいるには三千代の推薦があったというより、一族から選んで後宮に送り込んだと考えられます。

でもそれは多分身の回りを世話する女官としてで、その女官に手をつけたのは首皇子の意思であったとお思います。

広方自がその時、幾つであったかはわかりませんが多分首皇子よりは少し上であった思います。

大体男というものは30代、40代になれば違いますが、思春期特に特に10代であれば、年上の綺麗なお姉さんにあこがれるのは昔も今も変わりないとお思います。

そこで、首皇子がその身近にいた魅力的な女官に惹かれ手をつけた、というのが話の筋だとお思います。

これは三千代にとっては意図したことではなかったはずです。

自らの子、光明子を首皇子嫁あわすのは既定の路線です、にもかかわらず、一族の女をそれより先に送り込むのは不自然です。

というわけで、ここから誤算が始まって後々数々の問題が生じてくるのです。

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