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倭大国魂命を奉じる勢力が、本来の倭地方勢力であるとすれば、
天照大神命を奉じる勢力は、倭へ進出してきた勢力であると考えるのが
常識的判断かと思いますが、そうであるなれば、
天照が倭から出て巡幸すると言うことは、その勢力争いに敗れたことなのかと言えば、
私は違うと考えます。
天照大神命を奉じる勢力は、倭へ進出してきた勢力であると考えるのが
常識的判断かと思いますが、そうであるなれば、
天照が倭から出て巡幸すると言うことは、その勢力争いに敗れたことなのかと言えば、
私は違うと考えます。
ここで、こうしたことが書かれている日本書紀という書物の成り立ちが問題となります。
ご存知のように、日本書紀は天武天皇が編纂を命じ、
おそらく藤原不比等が最終的に完成させた国史書です。
おそらく藤原不比等が最終的に完成させた国史書です。
当然のことながら、そこには天武の意志と、
それに合わせる不比等の編集方針が織り込まれています。
それに合わせる不比等の編集方針が織り込まれています。
結論から言えば、伊勢神宮の起源説を語るために崇神紀に天照神が宮中から出たことが載せられていると思います。
それはこの時点で崇神天皇がハツクニシロスメススメラミコトであり、
初代の天皇と意識されていた故、この天皇の時期に
伊勢神宮の基が定まったとしたかったということです。
初代の天皇と意識されていた故、この天皇の時期に
伊勢神宮の基が定まったとしたかったということです。
要するにヤマト王権の誕生とともに伊勢神宮は誕生したとするわけです。
ですから伝承としては垂仁紀の記事があり、それを崇神紀に遡らせたと考えます。
伊勢神宮は天武天皇によって国家神に格上げされ、その誕生譚も天武の意志によって作られたと思います。
倭姫の巡幸の道筋も、天武の壬申の乱における蜂起の道筋があてはめられたと考えます。
天武も持統も伊勢に関する記事が目立ちます。
壬申の乱における吉野脱出行の途中で天武の天照大神を望拝たまふと言う記事があります。
伊勢の朝明評の迹太川のほとりに至った時、
伊勢の社に向かって拝礼を行なった旨の記事を載せています。
伊勢の社に向かって拝礼を行なった旨の記事を載せています。
天武の伊勢に対する意志は持統天皇にも引き継がれます。
20年ごとの伊勢の遷宮の最初は持統より始まったとされています。
また日本書紀には奇妙な記事があります。
持統6年(692)持統は伊勢に行幸しますが、
その時三輪朝臣高市麻呂が、再三にわたり、その行幸の中止を求めます。
その時三輪朝臣高市麻呂が、再三にわたり、その行幸の中止を求めます。
「其の冠位を脱ぎて、朝(みかど)に擎上(ささ)げて、重ねて諌めて曰さく」と
しかしながら持統は諌めに従わず決行します。
しかしながら持統は諌めに従わず決行します。
三輪朝臣高市麻呂は壬申の乱の功績者です。
そのかれの身を挺しての反対にもかかわらず、何故伊勢へ行幸しなければならなかったのか理由は書かれていません。
そのかれの身を挺しての反対にもかかわらず、何故伊勢へ行幸しなければならなかったのか理由は書かれていません。
ここで重要なことは三輪氏があのオオタタネコの後裔、
オオモノヌシの神に仕える氏族であることです。いわばここでも国つ神と天照の対立が書かれているということになります。
オオモノヌシの神に仕える氏族であることです。いわばここでも国つ神と天照の対立が書かれているということになります。
さらに倭姫という名前は天智大后倭姫王から来ている可能性があります。
この倭姫は天智と天武の中継ぎとして天皇に遥立されようとしたという説もある人です。
この倭姫は天智と天武の中継ぎとして天皇に遥立されようとしたという説もある人です。
まだまだ資料を読み進める必要はありますが、伊勢神宮の成立に関して、
いろいろ興味あることはまだまだあります。
折に触れてまた書いていきたいと思っていますが、この稿は一旦終わります。
いろいろ興味あることはまだまだあります。
折に触れてまた書いていきたいと思っていますが、この稿は一旦終わります。
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