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先日の土曜日、奈良女子大で南都銀行設立80周年記念の講演会がありました。
正直、邪馬台国についての話は、あまり興味はなかったのですが、場所が女子大で便利なこともあり、行ってきました。
すぐ近くにいながら、店をやっていた時は、時間も機会もあまりなかったので、女子大もそう度々行くことはありませんでしたが、最近になって何度か訪れていますが、今回の会場の講堂へは初めてでした。
東門を入ってすぐに立派な講堂があり、驚きました。
この東門と言うのはかっては奈良女子大の付属中学高校があった場所です。
もちろん当時の面影は門だけでしたが、東門から入るのは実に半世紀ぶり、非常に懐かしく感じました。

講師は奈良女子大の副学長をされている小路田先生。
顔を見るまで知らなかったのですが、何度もアカダマにはおいでいただいていた先生で
お話はよくしていたのですが、名前は全く知りませんでした。
店をやっていると、こういうことはよくあります。

演題は「邪馬台国論争とは何か」-日本史の深淵ーと言うタイトルでした。

あまり期待していなかったのですが、これが実に面白く、新鮮なものでした。
まず邪馬台国論争として有名な白鳥博士と内藤湖南の論争の背景に日露戦争があり、
近代国家として脱亜入欧を目指した当時の社会が原因であるとの指摘は、全く初めて耳にしたことでした。
司馬遼太郎の説に、日本はアジアではないと言う話があり、この時も衝撃を受けましたが、
今回の話もある種の共通性があり実に納得できるものでした。
ようするに、日本文化が3世紀において、中国の影響下になかったという証明としての大和説というわけです。
そのほかにも、鉄の話もあり、阿蘇周辺の鉄文化はアカダマ会で松田先生から聞いていた事もあり、よく理解できる話でした。

もうひとつ魏志倭人伝についての話で、日本海ルート説もなかなか斬新なもので、これもかねて、三浦佑之さんの唱えるヤマトを中心とした瀬戸内海文明と越、出雲をつなぐ日本海文明説との共通点があり、納得できるものでした。
今まで聞いた多くの講演に比べても実に得るところの多かった講演で、いろいろ考えさせられました。
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