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引き続き吉備塚の明治29年生まれのÑ氏の話し

わたしは、大正5年に38連隊に入り、除隊してから御用商人になり、
主として営繕の仕事をもらった。
将校連中とも付き合いが多く、動員の時などはずっと手伝った。
終戦後までずっと出入りしていた。
吉備塚は、もとは1反ほどの広さで、その近くには、私とこの田もあった。
ドロイケというフジ田が塚のすぐ東にあったが、これは連隊の堤防を築くときに
なくなった。
吉備塚は吉備大明神と言うていた。
特に祭りがあったことはない。
吉備大臣は偉い学者で、勉強しておられる時に、蛙が喧しく鳴くので
その声を封じてしまわれた。
それで、塚の北を西北に流れている細い川を鳴かず川と言う。
塚もこの川に沿って西北に細長い形であった。
今は、塚が低いように見えるが、これは、被服庫を作るために、
東側に土盛をしたためであり、もとは、こんもりとしていた。
連隊を作る時に、土木工事は、京都市伏見の松田組が引き受け、
建築は大林組が引き受けた。
塚の前にトロッコを通して仕事をしたが、あの前へ来ると、
トロッコのひっくり返ることが多く、
また、土を削ろうとすると土方がよく怪我をした。
兵隊でも、土を削ろうとすると怪我人が出るので、気持ち悪がるし、
土方も嫌がるので、手をつけぬようにして、あこだけ空けてある。
牛が寝ていたこともあり、人が登っても別にどうということはないが、
土を削ろうとするとタタリがある。
まん中にヨノミの木が1本あった。
クヌギは近くの百姓が植えたものである。
某中尉が、割木にしたらよい、あのクヌギをやろうと言ったことがあったが、
気持ちが悪いからもらわなかった。
ドロイケの近くや、本薬師町になっているところには、
墓石や石地蔵がたんとあった。今でも掘ったら出てくる。
どうも吉備塚は、静かにしてあかな悪いようで、静かにさえしておいたら
何のタタリもない。


明治38年生まれ、大正10年ごろから25年間連隊本部に
主として勤務しておられたK氏の話し


キビ塚は、もとは円墳のような形で、広さは57坪である。
北側に鳴かず川があり、近くに池もあった。
塚の南側に小さな灯篭(3尺ほど)が立っていた。
4尺4方の方形の石の台があり、3層の石壇で、仏教式のものでなく、
珍しいものだった。
これを埋め込んだ地点をも私は知っている。
この塚は、草をむしっても腹痛が起こる、と言われたし、
事実そうであった。
兵隊でも、ここを犯したために、死んだ者がたくさんある。
連隊副官の長野氏がこの塚の上で軍用犬を飼育したので、
私はこれを制止したことがある。
草を刈っただけ死んだ人を、この近郷で幾人となく知っている。
死んだ人は何人か、名前はと言うことになれば、能登川町の中島氏がずっと詳しいと思う。
ともかく恐ろしい祟りで、さわったもの、犯したものはすべて実際にほどなく死んだ。
兵隊にはここへ近寄らぬように、いつも注意した。
夜間、歩哨にたった兵は、この北側を巡回することを嫌がり、
大抵は避けて南側を通ったものだ。
吉備大臣が清明塚へ毎夜通われたと伝えている。
この通い道を冒して家を建てた人は、フジが入ったり、
ヒッソクしたりした例があまりにも多い。
暮れ六つの鐘が鳴ると、吉備大臣が安倍清明さんのところへ通われ、
その姿を見ただけでも死ぬという伝えがある。
この塚を巡って、玄昉の首塚・胴塚・肘塚・足塚がある。
鏡明神の向かい1丁ほどの地点にある塚が胴か足かを埋めたという。
頭塔もさわれば祟りがあり、このすぐ下に家を建てた家では、
病気が絶えぬとかの不幸が続いた。


 
 
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